【設計2508】老後と家庭菜園

最近、ちょっとした趣味で“服の解体”をしてましてね。
いらなくなった服をほどいて、家用の半ズボンを作ろうと思ってるんです。
これが意外と楽しくてね。一本一本、糸を抜いていくと、
「へぇ〜、ここはこんな縫い方してたんか」と発見がある。
布を一枚ずつ観察してると、
「この形って、どんな考えで切り出されたんやろ」って思うんです。
なんか建物の設計と似てる気がしますね。
一見“解体”やけど、それは次の“組み立て”のための工程。
そう思うと、服づくりも家づくりもおんなじもんやなぁと思います。
さて、そんな話をしながら、
今回も【設計】に視点を置いてブログを始めていきましょう。
■敷地
敷地は、車通りが多い郊外の一角で、東側道路です。
設計しやすそうに見えますが、なんとも言えない斜めの線があり、建築面積が制限されています。
■ご家族情報
70代ご夫婦の2人暮らし。
長年働いてこられて、これからは“のんびりと土に触れながら過ごしたい”という想いをお持ちです。
お施主様からのご要望は、
・庭で家庭菜園を楽しみたい。
・LDKと寝室を近くにして、日常の動きがスムーズにできるように。
・洗濯動線を短くし、室内から屋外にそのまま干せるようにしたい。
・平屋で落ち着いた住まいを希望。
・車は1台分の駐車スペースを確保。
というものでした。
■設計・動線
玄関までのアプローチは、日本庭園のような趣を意識しました。
まっすぐではなく、少し“ゆとりと奥行き”を感じるような動線にして、歩きながら四季の草花を楽しめるようにしています。
玄関を入ると、ホールからそのままLDKへとつながるシンプルな導線。
建物の東側には寝室を配置し、開き戸と引き戸の2つの開口でLDKとつなげました。開け放つと空間がひとつになり、ゆったりとした広がりを感じられます。
キッチンはアイランド型とし、家の中心として家事動線を整えました。
キッチンから洗面・脱衣・浴室へと続き、さらに脱衣室から外部の物干しスペースへと出られるようにしています。
洗う・干す・しまうがスムーズにできる、シンプルで機能的な家事動線です。
また、リビングからは直接庭へと出られるようにしており、季節を感じながら家庭菜園を楽しめます。
外観は三寸勾配の屋根と霧妻屋根を採用し、道路側から見ても落ち着きのある風格を感じられるようにデザインしました。
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